Moku's インタビュー木を選ぶ人と

Interview

借景と施主様の思いに寄り添い仕上がった
古民家サロン風リビング

廣瀬邸

建築士/聖建築研究所 山本 直子氏(写真左)
建主/廣瀬様(写真右)

国道から少し離れた高台に建つ、築50年の古民家を施主様のスタイルに合わせて改修。使いやすさだけではなく、アート性を感じるキッチン。無駄のない動線や家事にゆとりをもたらす空間を確保するなど、担当された女性建築士の視点から提案された様々な配慮が行き届いた古民家改修例をご紹介。

良いところを見つけてくれて、
私たちの思いに共感してくれることがうれしかった。

改修前の家を見て頂いた時に、「この眺めはいいですね」と誉めて頂いた時に、救われた気分になったのを覚えています。「パントリーを作りたい」と希望を出した時も、聖建築研究所の山本所長が「パントリーはいいね」と共感してくれました。実は聖さんに発注する前に、別の工務店の方に同じ説明したのですが、「パントリーですか?」と難色を示されました。

実際は、調理スペースの背中側に食器棚や冷蔵庫が入る扉、その奥にも広いパントリースペースを作っていただきとても満足しています。
私は食器好きで、料理好き(元栄養士)なのでキッチンにはこだわりがあります。そのスタイルをしっかりくみ取ってくれるだけでなく、期待を上回る提案とプロならでは的確な助言もありました。
家作りは建築士さんとの出会いが大切です。自分の不安や希望をしっかり受け止めてくれる建築士さんを選んでほしいです。

お気に入りのキッチン、夢がかなった露天風呂
自宅で過ごすお気に入りの時間

美しい曲線を描いたアイランドキッチンの天板はオリジナル。素材は人工大理石で色は私が選びました。最初に設計図を見た時から暮らしを想像してワクワクしました。
昔の家は暗く、使わない部屋も多かったのですが、今は、夜も月明かりだけでも明るく、開放的です。ホームパーティでも調理をしながらゲストと話できてとても満足しています。

もう一つのお気に入りがお風呂。露天風呂を希望していたので、どんなになるのかと思っていました。提案されたものは、お風呂の外に坪庭を配置し、窓も全開することができます。なので、窓を開けて湯船につかれば露天風呂の気分が味わえるのです。古民家の改修なので、大変だったと思いますが、私の生活スタイルや希望を叶えるための工夫が随所にちりばめられていて、本当に聖さんに頼んでよかったと思っています。

聖建築研究所 山本 直子建築士にお聞きしました

もくまる

この家の特徴を教えてください。

まずは、玄関から続くT字型の土間空間。最初は靴のままというご希望でしたが、靴を脱ぐ形を提案しました。庭からの段差は少ないので、庭(外)との一体感もあります。

廣瀬様は海外にも頻繁にいかれ、手作りオリジナル食器(食器に絵を描くクラフト)をご趣味にされるなど、芸術にも造詣が深かったので、キッチン天板は、オリジナルで月のような曲線を描いたデザインを提案しました。

引き渡し後にパーティにご招待いただいたのですが、リビングに置かれた長いテーブル。おしゃれなテーブルセッティングと豪華なお食事。ご希望されていた時間をさっそく共有させていただき、とても嬉しかったです。

もくまる

改修で気を付けたことはどんなことでしょうか?

今回は1972年に建設された家の改修でしたが、建物の外観はあまり変えていません。玄関横のガラスブロックは、廣瀬様の希望で残し、玄関前と2階の窓辺に、木のフレームを効果的に配することでデザインをまとめています。

古い家なので、隙間風が入ってきて寒い思いをされていたので、防寒対策を施しました。例えばリビングの北向きの窓を腰壁にしたのも温かくするためでした。良いところは残しつつ、ご希望に沿う家づくりをこれからも提案していきたいと思います。

もくまる

家作りにあたってのメッセージをお願いします。

今回の建主様は古民家の雰囲気を生かしながら、ご自分のエッセンスをどんどん加えられています。建物だけでなく、素敵な暮らし方をされているので、今回ご紹介させていただきました。自然豊かな場所で、季節を慈しみながら、たくさんのご友人と楽しい時間を過ごされている姿も見て、とてもうれしく感じました。

家作りにあたっては、不安なことや、言いづらいことも遠慮せずにご相談ください。一緒に考えて最良の提案をさせていただきます。

写真右 山本 直子建築士
写真左 廣瀬様

廣瀬邸

設計監理:
聖建築研究所
施工:
ハウジング企画福家
種別:
耐震改修
構造:
木造2階
敷地面積:
293.62㎡
延床面積:
141.87㎡
竣工:
2020年2月(1972年建築)

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