東久万の家

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東久万の家

Moku's インタビュー木を選ぶ人と

Interview

自然素材から伝わるぬくもりの中、おだやかな毎日を紡ぐ

桑名平建築研究所

道路に対して斜めに配置された住居は、三角形の敷地に絶妙の角度で建築されている。天然木の玄関柱や木の引き戸、壁は土佐漆喰と、凛とした和の風情の中にも、スタイリッシュ感が漂います。エントランスからすでにいくつもの美意識を感じ、入る前から期待感が高まりました。

良い材質と妥協なき設計、細やかな配慮も随所に。
物事に対する丁寧な仕事姿勢に魅かれました。

この家は、実家の隣にあった三角敷地に建てました。敷地形状が難しかったこともあり、ハウスメーカーより建築士さんの提案力や対応力に頼りたいと考え、何名かの建築士さんにお会いし、実際の建築された住居などを見学させていただきました。
桑名さんの手掛けられた家は、どれも良い材質を使われていたことに心が動かされました。さらに桑名さんの人柄や物事に対する考え方に共感することも多かったのも決め手です。

家づくりの時から楽しかったですね。桑名さんのものづくりに対する思いとも重なるのですが、僕も土佐漆喰を使うことで職人さんの仕事が継続していくことに意義を感じます。地域が誇る伝統技術を継続させるためには、やはり依頼し続けなければいけないと思います。
結果的にも、土佐漆喰の壁にして本当に良かったです。触ってもコンクリートほど固くなく、冷たさも感じない。見た目にも優しさがあります。僕は軽鉄骨の家で育ったのですが、自然素材の家とは住み心地が段違いに良いです。おかげで毎日心地よく暮らせています。

暮らしの不便さは皆無
リビングで過ごす時間が楽しくなる毎日です。

一番好きな場所は、木をふんだんに使ったリビングです。暖炉のおかげで冬も温かく、大開口の窓からは広いデッキに直接出入りできます。夏はここでビールを飲むひとときが至福です。

また、２階をリビングとしたのですが、高齢になっても上がりやすいように階段の角度を何度も大工さんと打ち合わせをしてくれていたのも嬉しかったです。キッチンカウンターの高さは身長の高い妻に合わせてくれるなど、造作家具も使いやすい工夫がたくさんあります。細やかな配慮があちらこちらに感じられ、暮らしに不便さを全くないのに感動です。

桑名平建築研究所　桑名平建築士にお聞きしましたにお聞きしました

もくまる この家の特徴を教えてください。: 一つ目が三角の敷地に対する配置です。道路に対して斜めに建てることで、駐車しやすいスペースを確保できただけでなく、玄関の扉を開けても、道（通行人）からの視線を隔てられるようになっています。
二つ目は、２階リビングからご実家の中庭を借景として楽しめるようにした点でしょうか。ご実家の中庭に立派なナンキンハゼがあって、四季折々の風情を楽しんでいただきたいと、西側にあえて大きな窓を作らせていただきました。
また、敷地を一段下げることによって周辺の家との調和をとり、軒高を高くできました。
この周辺自体の土地が少し高いので、２階リビングからも、高知市納涼祭の花火がきれいに見えるはずです。家の中から見られる景色も住み心地という点で大切な要素だと私は考えています。

もくまる 家づくりの思い出を教えてください。: アウトドアが大好きなご家族なのでファミリーキャンプに誘っていただきました。さらにご主人とは二人だけでキャンプに行ったことも良い思い出です。今でも私のアウトドアの師匠としてお付き合いさせていただいてます。

また、私の過去に手がけた家を見てもらった際、その家の薪ストーブが気に入られたようで、こちらのリビングにも設置しました。
薪を2階に運ぶために、デッキに滑車を取り付けました。こちらを、かなり重宝されているようで嬉しかったですね。