限られた平地の一つである現行大豊中学校のグラウンドに「小学校・保育所・給食センター」を建築し、少子化をはじめ様々な現状課題解決のため小中一貫義務教育学校を整備することになった。既存中学棟との接続のため、南北軸に4つの連棟からなる棟1(小学校棟)を木造2階建で配置し、1F南端に給食センターも取り入れた。棟2(保育所)は棟1と同屋根勾配で景観統一を持たせた平屋建とした。構造条件は、CLTラミナ製造を行う当町のプロポーザル設計与条件としてCLTの主要構造部利用が求められた。そこで、CLT張合せパネル工法と伝統技術である貫工法を組み合わせた「CLT貫工法」を考えた。三段の横架材を幅広面材でめり込みと回転拘束させた当架構は、可視や光を透過させる構造耐力壁となり、それらを反復させ形成される空間は決して派手さはないが、木造技術の変性の可視可と共に、懐かしくも新しさを感じる木舎となった。幼少期の大半を、先代達が育てた森を借景に、様々な木材利用に触れ過ごすこの大豊学園。こども達は生まれ育った地域産業の素晴らしさと持続継続の課題に触れ、これらの風景の継承を考えるソーシャルデザインとしての一面を担っている。
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限られた平地の一つである現行大豊中学校のグラウンドに「小学校・保育所・給食センター」を建築し、少子化をはじめ様々な現状課題解決のため小中一貫義務教育学校を整備することになった。既存中学棟との接続のため、南北軸に4つの連棟からなる棟1(小学校棟)を木造2階建で配置し、1F南端に給食センターも取り入れた。棟2(保育所)は棟1と同屋根勾配で景観統一を持たせた平屋建とした。構造条件は、CLTラミナ製造を行う当町のプロポーザル設計与条件としてCLTの主要構造部利用が求められた。そこで、CLT張合せパネル工法と伝統技術である貫工法を組み合わせた「CLT貫工法」を考えた。三段の横架材を幅広面材でめり込みと回転拘束させた当架構は、可視や光を透過させる構造耐力壁となり、それらを反復させ形成される空間は決して派手さはないが、木造技術の変性の可視可と共に、懐かしくも新しさを感じる木舎となった。幼少期の大半を、先代達が育てた森を借景に、様々な木材利用に触れ過ごすこの大豊学園。こども達は生まれ育った地域産業の素晴らしさと持続継続の課題に触れ、これらの風景の継承を考えるソーシャルデザインとしての一面を担っている。