高知県北川村、ゆずの香りひろがる中山間に整備された、地域コミュニティ機能をもつ簡易宿泊施設(準耐火建築物)である。 外観は、この東部地域の風景にみられる石ぐろ塀、瓦屋根、土佐漆喰鎧壁仕上という台風常習で築かれた蔵建築の構成要素を有しながら、中央テラス面は一転し、木組とガラスで視線にひろがりをもたせ、子どもから大人まで誰もが入りやすい、地域にひらかれたコミュニティの醸成を意識した空間とする。 建物は9.5m同スパンの在来とCLTの二種類の屋根架構で構成。 CLT150mmは下面燃えしろ設計を行い、上弦材・下弦材と異なる勾配で生まれる頂部で三角形を作り、左右千鳥配置させることで板梁の目透かしとした。 各々CLTを切欠くことで織りなす木板は、反復による施工性がよく工期縮減となり、一見屋根に使うことは不合理に思える重たいCLTが、まるで北川村の山々の畝のように軽やかな意匠構造美となり、CLTでしかできない新しい木造表現となった。
PRポイント
高知県北川村、ゆずの香りひろがる中山間に整備された、地域コミュニティ機能をもつ簡易宿泊施設(準耐火建築物)である。
外観は、この東部地域の風景にみられる石ぐろ塀、瓦屋根、土佐漆喰鎧壁仕上という台風常習で築かれた蔵建築の構成要素を有しながら、中央テラス面は一転し、木組とガラスで視線にひろがりをもたせ、子どもから大人まで誰もが入りやすい、地域にひらかれたコミュニティの醸成を意識した空間とする。
建物は9.5m同スパンの在来とCLTの二種類の屋根架構で構成。
CLT150mmは下面燃えしろ設計を行い、上弦材・下弦材と異なる勾配で生まれる頂部で三角形を作り、左右千鳥配置させることで板梁の目透かしとした。
各々CLTを切欠くことで織りなす木板は、反復による施工性がよく工期縮減となり、一見屋根に使うことは不合理に思える重たいCLTが、まるで北川村の山々の畝のように軽やかな意匠構造美となり、CLTでしかできない新しい木造表現となった。